派遣とアルバイトの違いとは?メリット・デメリットを知って選ぼう

明確に定義されている訳ではありませんが、派遣会社に登録し、1日だけなどの単発の仕事をすることを、派遣バイトと呼びます。

派遣バイトとアルバイトは、同じ仕事内容でも「派遣の方が時給が高い」「シフトの自由度が高い」など、違いがあるのを疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

派遣とアルバイトの大きな違いは、雇用主が派遣会社であるか、業務先であるかの違いですが、ほかにも働く期間や働き方などで違いがあります。

この記事では、派遣とアルバイトの違い、双方にどのようなメリット・デメリットがあるのかをご紹介いたします。

派遣バイトとアルバイトの違いとは

派遣バイトとアルバイトの違いは、どのような部分であるのでしょうか。

今回は、以下の4点について派遣バイトとアルバイトを比較していきます。

  • ・雇用形態・雇用期間
  • ・福利厚生
  • ・勤務時間
  • ・給与

以下で詳しく解説いたします。

雇用形態・雇用期間

派遣バイト アルバイト
雇用形態 派遣会社に雇用される 勤務先に直接雇用される
雇用期間 同一組織で働く場合は3年が限度

それ以降は無期雇用に転換する無期転換の申し込みが可能

求人ごとに異なる

無期雇用から有期雇用がある

派遣バイトは派遣会社に雇用され、雇用期間に期限があります。同一組織で働く場合には3年が限度となり、それ以降は契約解除または無期雇用に変更することになります。

アルバイトは勤務先に直接雇用され、雇用期間は求人ごとに異なります。

福利厚生

福利厚生ですが、派遣バイトの場合は派遣会社に雇用されているため、派遣会社の福利厚生を受けることができます。

社会保険は2016年10月に改定が行われたため、週に5回のフルタイム勤務であれば、派遣会社でも加入が可能になりました。

その他、交通費やスキルアップ手当などが派遣会社により設けられていることもあります。

勤務時間

勤務時間や就業規則なども、派遣バイトの場合は派遣会社のものに従います。

派遣であってもアルバイトであっても、法定労働時間は決められているため、1週間で40時間、1日8時間を超えての労働は基本的にしてはなりません。

普通のアルバイトですと、勤務先で働いている他のアルバイト・パートさんのスケジュールなどに合わせて決定しなければなりませんが、派遣バイトは、勤務時間などを自分のライフスタイルに合わせて決めることができます。

給与

派遣バイトとアルバイトは、給与も異なります。

以下は、ジョブズリサーチセンターの調査における、三大都市圏の平均時給の比較表です。

三大都市圏の平均時給(2022年2月の平均)
派遣 1,680円
アルバイト 1,106円

派遣給与参考https://jbrc.recruit.co.jp/data/pdf/202202_haken_ver2.pdf

アルバイト参考https://jbrc.recruit.co.jp/data/pdf/202202_AP_ver2.pdf

表を見て分かる通り、派遣の方が時給が高い結果となっています。

派遣バイトは即戦力となる人を募集していることが多いため、時給が高く設定されています。

また、アルバイトの場合は求人担当者が面接をしたり書類を確認するなどの手間が必要ですが、そういった手間を派遣会社で行うので、その分派遣の方がアルバイトよりも時給が高いのです。

派遣バイトのメリット・デメリット

派遣バイトとアルバイトの違いをご紹介いたしましたが、それぞれのメリット・デメリットについても確認しておきましょう。

まずは、派遣バイトのメリット・デメリットについてご紹介いたします。

派遣バイトのメリット

アルバイトと比べると派遣バイトの時給は高めに設定されています。

その理由は「即戦力を派遣する」という派遣会社のシステムが構築されており、研修期間が定められていない職種も多々あるため、企業で直接働くよりも金銭面のメリットを感じることができます。

キャリアアップ講座や、資格取得のバックアップを積極的に行っている派遣会社も多いため、働きながら自分の将来を考えることもできるでしょう。

また、自分の好きな時間に働くことができるというのも派遣バイトのメリットです。

アルバイトの場合は、勤務先の営業時間や他の従業員に合わせてシフト決定をしなければなりません。アルバイトでは週の勤務日数が多い方や時間の融通のきく方がいると好都合ですので、そういった方のシフトを優先し、変則的にしか入れない方のシフトは後回しにしてしまう、ということが往々にしてあります。

また、「急にこの日が出れなくなってしまった」「急に明日暇になったので働きたい」といったような急な変更もアルバイトには難しいですが、派遣バイトであれば入れる日が決まればその日に仕事があれば前日でもシフトを決めることができます。

派遣バイトのデメリット

派遣バイトのデメリットは、雇用期間や勤務時間が決まっているため、仕事や収入が不安定になりがちなところです。また、長く派遣バイトとして働いたとしても昇給の機会が少ないのも収入が不安定になる要因の1つです。

また、常に仕事があるとは限りません。人気の派遣先などは募集枠が埋まってしまうこともあり、夏休みや冬休みなど、学生さんが利用する季節は仕事に入れなくなる可能性もあります。

派遣バイトは単発であることが多いため、職場で友達を作ったりすることは難しいかもしれません。

アルバイトのメリット・デメリット

では、アルバイトのメリット・デメリットについてご紹介いたします。

アルバイトのメリット

未経験者でも始めやすいのはアルバイトの方です。

研修期間中はしっかりと業務を覚えることができるので、焦らずじっくりと仕事を始められるでしょう。

また、仕事の範囲が制限されていないため、いろいろな仕事を任されることがあります。

働きながらキャリアアップが臨めるので、活きた経験を積めるというのは将来的に有利になると言えます。

また、長期で働くことができるので、友達ができることや、掛け持ちでバイトができることもメリットの1つです。

アルバイトのデメリット

アルバイトの方が派遣に比べて時給が低いことが多く、収入が不安定になりがちです。

また、シフトなどの融通が効かないことが多く、急なシフト変更や突発での仕事には向いていません。仕事内容によっては残業があることもありますので、時間内にしっかり定時で帰りたい方は職場の選定をしっかり行わなければならないでしょう。

結局、派遣バイトとアルバイトどっちが良いの?

派遣バイトが向いている人

派遣バイトが向いている人は、以下のような人です。

  • ・期間限定で働きたい
  • ・持っている資格を活用して働きたい
  • ・学業・育児などと両立したい
  • ・責任の少ない仕事がない
  • ・いろんな仕事をやってみたい

普段の生活が忙しい方や、さまざまな仕事をやってみたい方は派遣バイトに向いています。

アルバイトが向いている人

アルバイトに向いているのは、以下のような人です。

  • ・長期で働いて経験を積みたい
  • ・アルバイトを通して友達を作りたい
  • ・自分の好きな仕事をしたい
  • ・安定した雇用で働きたい

派遣バイトには登録されていない、自分の好きな仕事をしたい方や、社会人になる前のスキルアップとして働きたいという方は、アルバイトの方が良い場合もあります。

まとめ

今回は、派遣とアルバイトの違い、双方のメリットやデメリットについて解説しました。

デメリットも踏まえた上で、どちらが自分に向いているのかわかったのではないでしょうか。

アルバイトは、働いてお金を稼ぐだけではなく、自分の興味のある仕事で働いてみたい、経験を積みたい、期間限定で働きたいなどと思っている方も多いはず。

日々のライフスタイルや目的を明確にし、自分に合った働き方を選択してくださいね。