【徹底解説】派遣会社で働いた期間の履歴書の書き方

派遣会社に登録して、派遣のバイトや派遣社員として働いていた経験があるけど、履歴書にはその経歴をどうやって書いたらいいの?と疑問に思う方はいませんか?

この記事では、履歴書の具体的な書き方はもちろん、書き方のポイントや注意点について徹底的に解説します。派遣で働いた経験もしっかりとアピールして、転職に有利な履歴書を作成しましょう!

また、履歴書を書く際のちょっとした疑問にもお答えしていきますので、参考にしてくださいね。

派遣バイトの仕組みについて知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

会社が履歴書を提出させる意味は?

履歴書は、就業する際に法的な提出義務はありません。しかし、履歴書の提出は就職の際にほぼ必須となっています。

では、なぜ企業は必ずと言ってよいほどに履歴書の提出を求めるのでしょうか。まずは、基本的な疑問から見ていきましょう。

履歴書を提出する目的とは?

履歴書は応募者の

・氏名

・生年月日

・学歴・職歴

・志望動機

・自己PR

などを分かりやすく募集する企業へと伝える書類です。

企業側は履歴書に記載された内容から応募者が会社の求める人材であるのかを予想し、絞り込みを行います。

もし仮にあなたが採用担当者だとして、氏名と連絡先だけが記載された名刺を100枚渡され、その中から面接して10人を採用することを想像してみて下さい。

誰を書類選考で落とすかを判断する材料が無いため、100人全員と面接するしかありません。採用する側からすると、時間も手間もかかりすぎます。

履歴書は、企業が求める人材を採用するために、とても重要なものなのです。

履歴書と職務経歴書の違いとは?

履歴書では、自身の大まかなプロフィールと志望動機を企業側に伝える必要があります。

しかし履歴書は予め決まった書式で書くことが多く、紙面にも制限があります。

「もっとアピールしたいことがたくさんあるのに……。」

こんなときに役に立つのが職務経歴書です。

職務経歴書は書式の決まった履歴書とは異なり、ある程度は自分の思った通りに書くことができるという利点があります。

具体的には

・経験してきた業務の内容

・経験から身に付けた技能

・自分の経験・技能をどう活用するか

・これまで受けた評価や実績

・スキルアップのためにやってきたこと

というように、履歴書には書ききれなかった詳細なアピールをすることができます。

書き方は特に決まっていないので、思う存分に自己の経験やスキルをアピールできます。しかし、採用者に好印象を持ってもらうためには、分かりやすく書く技術も必要になるでしょう。

派遣会社の職歴を履歴書に書く際の6つのポイント

「派遣社員での就業経験は職歴にならない?」と不安に思う方もいるようですが、派遣会社から派遣されて働いた経歴も履歴書には記載できます。

その際には注意しておきたいポイントがいくつかあるので、チェックしておきましょう。

・派遣元と派遣先の会社名をどちらも明記する

・「入社」「退社」とは書かない

・契約が終了した場合の書き方は「契約満了につき退社」

・アピールしたい職歴を優先して書く

・実績やスキルを積極的にアピールする

・派遣期間中の全ての社名・業務内容を記載すること

上記の6つのポイントについて、詳しく解説していきます。

派遣元と派遣先の会社名をどちらも明記する

履歴書に記載する職歴が派遣の場合は、派遣登録をした会社と派遣先の会社の両方を明記する必要があります。

また、派遣から直接雇用となった場合については、派遣社員とは雇用主が変わりますので履歴書に記載する際には注意してください。

派遣社員の場合の雇用主は派遣会社、直接雇用の場合は勤務先の会社が雇用主となります。

「入社」「退社」とは書かない

派遣社員として派遣先企業で働く場合には雇用主は派遣会社となるため、派遣先の会社に「入社」するわけではありませんし、離職する場合でも「退社」するわけではありません。

派遣先で働き始めたことは「就業」、契約満了により離職する場合には「派遣期間満了」と書くようにしましょう。

契約が終了した場合の書き方は「契約満了につき退社」

派遣の契約が終了した場合については、「契約満了につき退社」とするのが一般的です。

また、契約期間が終了していないにも関わらず自分から離職を願い出た場合はどんな場合でも自己都合による退職になるので、履歴書には「一身上の都合により退職」と書くようにします。

アピールしたい職歴を優先して書く

履歴書には派遣された企業すべてにおける経歴を記載しなければなりませんが、職歴の欄はスペースに限りがあるため、派遣先の多い人などは「職務経歴書を参照」などと記載します。

職務経歴書ではアピールしたい職歴についてより詳細に書くことができるので、そこで応募先の企業で活かせるような職歴については優先的にアピールしていきましょう。

実績やスキルを積極的にアピールする

自分の実績やスキルを相手に分かりやすく示すことは、就職・転職では重要なことです。

企業が知りたいことは、応募者が入社した際に「どのように経験や能力を発揮してくれるか」だと言えます。

採用する側の視点に立ち、どのような実績と能力をアピールするのが効果的かを考えてみましょう。そうすれば何を優先的に書くべきであるかが自然と浮かび上がってくるはずです。

派遣期間中の全ての社名・業務内容を記載すること

派遣先の企業が多くなると、履歴書の職歴欄がすぐに埋まってしまうという悩みを持つ人は多いようです。

省略してもいいのではないかと思う方もいると思いますが、そのような場合でも履歴書には派遣先の企業の全ての社名・業務内容を記載する必要があります。

面倒だからと記載せずにいることは、経歴詐称にもつながるため注意してください。

履歴書に記載しきれない場合には職務経歴書に詳細を載せ、その旨を履歴書に書いておきましょう。

【状況別】派遣会社の職歴を履歴書に書く場合の書き方

派遣社員として働く場合には、派遣元や派遣先の数によっていくつかのパターンがありますよね。特に、複数の派遣会社に登録していて、複数の派遣先がある場合は、どのように履歴書に書けば良いのかわからなくなってしまう方もいるでしょう。

・一つの派遣元、一つの派遣先を書く場合

・一つの派遣元、複数の派遣先を書く場合

・複数の派遣元、複数の派遣先を書く場合

ここでは、それぞれの働き方に応じて、履歴書への記載の仕方を解説していきます。

自分に当てはまるパターンを見つけて、参考にしてみてください。

一つの派遣元、一つの派遣先を書く場合

一つの派遣会社に登録し一つの派遣先で働いた経験を書く場合は、正社員として就業した場合と同じように行ごとに分けて記載します。

勤務先の部署名・業務の内容などが省略され、空欄があると良い印象を与えづらいので注意してください。

同じ会社内で所属部署や担当業務が変わった場合にも、一行を使って記載しておきましょう。

一つの派遣元、複数の派遣先を書く場合

登録している派遣会社は一つでも、派遣先が複数になる場合はどうでしょうか。

そのような場合には、まず登録している派遣会社の記載をします。

その下の行からは派遣先の企業名・業務内容を記載していきましょう。

派遣された期間を括弧内に明記すれば、派遣されていた期間も少ないスペースで記載できます。

複数の派遣元、複数の派遣先を書く場合

複数の派遣会社に登録し、その上それぞれの派遣会社からいくつかの企業に派遣されていたという場合もありますね。

複数の派遣元から複数の派遣先に派遣されて働いた場合には、派遣会社ごとに先述した「一つの派遣会社から複数企業に派遣」の場合の記載方法を採るとわかりやすくなります。

派遣元・派遣先が複数になる場合は、できるだけ省スペースで簡潔にまとめるようにしてください。

アルバイト経験は基本的に書かない

一般的に、アルバイト経験は履歴書には記載しません。

しかし学校を卒業後、アルバイトを数年経験してから正社員として働こうとする時などには、アルバイト経験であっても履歴書に記載する方が良い場合もあります。

1年以上の期間アルバイトをして生計を立てていた場合に、バイト経験を履歴書に書かなければその期間は離職期間とみなされ良い印象を持たれません。

アルバイトのみで生活をした期間が長い場合は、アルバイトであることを明記した上で履歴書に記載するのが良いでしょう。

また、生活のために日雇いバイトをしていたようなケースではなく、応募したい企業の業務内容と自分が経験したアルバイトの内容が関係する場合も、履歴書にアルバイト経験を書いた方がアピールポイントになりますね。

まとめると

・アルバイトが応募したい企業の業務内容と通じるものである

・アルバイトを職歴に載せないと離職期間ができてしまう

・アルバイト以外に職歴に記載するものがない

このような場合にはアルバイト経験を履歴書に書く方が良いといえます。アルバイトの経験が自分のアピールポイントになると思った場合は、臨機応変に履歴書の内容を変えましょう。

志望動機の例文をご紹介

ここまでは、派遣で働いていた経歴の書き方や、書く際の注意点などをご紹介しました。

履歴書の書き方について調べているということは、これから新しくバイトや就職先を探そうとしている方は多いのではないでしょうか。

履歴書を作成する際に悩むのが志望動機ですよね。ここからは、派遣で働いた経験をアピールできるような志望動機の例文をご紹介していきます。

もちろん自分の言葉で書くのが1番ですが、ここでは「経験のある職種の場合」と「未経験の職種の場合」の2つのパターンをご紹介するので、一例として参考にしてみてください。

経験のある職種の場合

前職では、派遣社員として事務仕事を3年経験しました。派遣社員では担当する業務に制限があったため、社会人としてスキルアップしていきたいと思い、MOS資格も取得しました。

貴社でも、前職での経験を活かして貢献していきたいと思っています。

前職の退職理由がネガティブなものではないことや、業務に生かせるような資格を持っている場合はアピールしましょう。

未経験の職種の場合

貴社の商品には私自身強い思い入れがあり、現在も愛用しております。

これまでは、派遣社員としてさまざまな商品の販売の仕事をしていました。お客様の喜ぶ姿にやりがいを感じながら働いていましたが、商品を販売していく中で、商品自体の企画に興味を惹かれ、今回、貴社の企画・マーケティング部に応募させていただきました。

未経験ではありますが、これまでの経験を生かして、どのようなものがお客様に喜ばれるか、ニーズに沿った提案ができるのではないかと自負しております。

応募する企業に思い入れがある、憧れの職種であるという場合は、その旨を伝えましょう。未経験の職種に転職する際には経験者よりも不利に感じるかもしれませんが、「好きだから貢献したい!」という気持ちや、やる気をしっかりと伝えることが重要です。

派遣会社の職歴を履歴書に書く際のQ&A

最後に、派遣会社の職歴を履歴書に書く際に生じる疑問についてお答えしていきたいと思います。

・守秘義務がある企業の場合の書き方は?

・派遣先の部署名は書くの?

・長いブランクがある場合どうすればいい?

それぞれの疑問について、詳しくみていきましょう。疑問を解消して、スムーズな転職活動につなげてください。

守秘義務がある企業の場合の書き方は?

派遣で働いた企業の中には、守秘義務の制約がある企業もあるでしょう。

派遣先の会社との間で守秘義務の制約がある場合には「商社に派遣」などと記載し、社名を明記しないようにします。

面接でも、守秘義務により会社名等の詳細を言えないことは明確に伝えましょう。守秘義務があるのに企業の名前を伝えてしまえば、「契約を守れない人材」だとマイナスに受け止められてしまう可能性もあるでしょう。

しかし、実名を伝えることができないと経験をうまくアピールできないという方もいるかもしれません。そのような時は、「大手外資系企業」や、「○○関連の企業の製品」などと業務内容を伝わりやすいように表記しておくのがおすすめです。

派遣先の部署名は書くの?

履歴書のスペースに余裕があるのであれば、派遣先の部署名まで正確に記載する方が良いでしょう。

履歴書は、応募者と応募先企業との最初の接点です。応募先企業に自分の経歴や能力を正しく認識してもらうためにも、どのような部署に勤務していたのか、履歴書のスペースが許す限りきちんと記載しましょう。

長いブランクがある場合どうすればいい?

長いブランクが怪我や病気の療養のためであったり育児のためであったりする場合には、企業側から謎の空白期間だと思われないためにも履歴書に記載しておきましょう。

特にこれといった理由もなくブランクがある場合には、履歴書に記載する経歴が無く不安に感じるかもしれませんが、それでも面接までたどり着いた場合は空白期間の理由を正直に話した方が良いでしょう。

あからさまな嘘は、面接官にはバレた際に印象を落としてしまうだけですし、経歴詐称として後々トラブルに発展してしまう可能性も。それよりは、ブランクの理由をきちんと打ち明けた上で、これからの仕事への熱意を伝える方がずっと好印象につながります。

まとめ:書くべき内容を押さえつつ、自分を最大限にアピールしよう

今回は、派遣会社で働いていた期間の履歴書の書き方や注意すべき点についてご紹介しました。履歴書に書くべき内容は形式にこだわるよりも、採用する立場になって「どんな人に入社して欲しいか」と考えるとより明確にわかるはずです。

派遣で働いた期間も、あなたの大切な経歴となります。

相手の求める情報をしっかりと押さえつつ、正しく履歴書に記入して、最大限に自分の魅力をアピールできる履歴書を作成してくださいね。

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