工場バイトはどんな仕事をするの?実態を調査して解説

工場バイトと聞くと、「力仕事があって大変そう」、「職人気質な先輩がいて厳しそう」というイメージを持つ方もいるでしょう。

そんなイメージは本当なのか、この記事では工場バイトの仕事内容などを解説していきます。工場バイトに向いている人の特徴やメリットデメリットなどと合わせて、工場バイトの実態なども紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

人気工場バイトの仕事内容

工場バイトは主に、製造業の会社がバイトを募集しています。パン・お弁当・お菓子などの食品、車などの機械、その他扱っている製品はさまざまです。

工場バイトではライン作業を任されることが殆どで、ベルトコンベアから流れてくる製品を組み立てたり、箱に詰めたり、検品したりするのが主な仕事内容となっています。

他にも、機械を操作して製品を切ったり、製品に印刷をしたりと、機械を動かして生産を行う仕事も募集されています。下記にて、工場バイトの中でも人気な仕事をご紹介していきますので、参考にしてみてください。

商品の梱包・仕分け

梱包バイトは、製造ラインをすべて通過して合格として仕上がった製品を出荷するためにダンボールや袋に梱包する作業です。梱包は出荷作業と並行して業務を任されることが多く、注文内容が書いた出荷指図書を見ながら梱包して仕分け作業を行います。

梱包はスピードが重視される仕事ですが、手荒な作業で梱包の中の製品が破損しては意味がないので、丁寧に作業することも大切です。梱包バイトはクリスマスやGWなどのイベントで商品の発注が多くなった際に忙しくなるため、繁忙期には丁寧さとスピードの両立が求められます。

梱包する製品は扱う製品によってさまざまで、重いものも軽いものもあります。重いものを持つのが嫌な方は、事前に取り扱っている製品を確認しておくと良いでしょう。

食品製造や加工

食品製造・加工は、お菓子や食品を実際に製造するバイトです。普段食べているものがどうやって製造されているのかを知ることができる、自分が作った商品が店頭に売られているのを見ると達成感ややりがいが感じられるといったメリットがあります。

食品製造や加工の仕事で重視されるのが衛生面です。大抵の工場では、現場に入るまでに手洗い消毒はもちろん、全身白衣を着てエアーシャワーを通ってようやく製造現場に入る程、衛生面を管理しています。

出勤時には爪の長さの確認や検温測定、検便も要求される場合があります。

工場は黙々と作業する個人プレーが多いイメージがありますが、お弁当の製造で例えると、ご飯を詰める人、おかずを詰める人、デザートを詰める人というように、同じライン上で作業を行うのでチームプレーが重要になるので、協調性も求められる仕事です。

製品の組み立て・加工

こちらは食品ではなく、機械を組み立てたり、工業製品を加工したりする仕事です。業種によって業務内容はさまざまですが、機械を操作して精密機械を組み立てたり、工業用インキを製造したりします。

専門的な知識やスキルが必要なのではと思われることも多いですが、基本的に免許や資格は求められません。特殊な仕事では資格などが求められるケースもありますが、その場合は求人に記載されているでしょう。

一般的にバイトで募集されている工場の仕事では、最初に先輩に教わりながら覚えていける作業なので、特別難しいことはありません。

工場バイトの平均時給

首都圏の工場バイトの平均時給は1,000円〜1,300円です。大手や有名企業で募集されているバイトでは、1,500円程度まで出る場合もあります。
その他、工場からの無料送迎バスが出ている、社宅や寮を使用できるといった条件が提示されている求人もあるため、時給以外の点にも注目しながらバイトを探してみてください。

工場バイトに向いている人の特徴

工場バイトの仕事内容などを把握したところで、ここからは工場バイトに向いている人の特徴を紹介していきます。工場バイトに興味がある、働いてみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

コミュニケーションが苦手

工場バイトは接客などの仕事がありませんし、仕事を行う上でも最低限必要な会話だけしていれば良いので、コミュニケーションが苦手な人におすすめです。
中には、出勤してから退勤するまで挨拶以外のコミュニケーションを取っていないという人もいるほどで、マナーとしての最低限の挨拶と業務上の連絡以外では無理に人と会話する必要はないでしょう。休憩時は一人でゆっくり休みたい、職場の人との飲み会には参加したくないという人にもおすすめです。

集中力がある

工場バイトは製品の梱包や組み立てなど、黙々と同じ作業を行うことが多いので、集中力がある人が向いているといえます。そういった人は、上司からも評価されやすく、現場の人からも信頼されるでしょう。

また、手先が器用な人や真面目な人、1つの作業を繰り返し行うのが苦ではない人などは、工場では有利になります。

体力がある

工場バイトでは、一日中立ちっぱなしで作業をしたり、重い製品を運んだりといった仕事もあります。体力がある人はそういった環境でも順応できるでしょう。

体力に自信がある人、働きながら鍛えたいという人は、体力が求められる工場バイトの求人に応募してみると良いです。

工場バイトは女性や学生でも働ける?

工場バイトは力仕事というイメージがあることから、女性や学生は向いていないのではと思われているケースも多いです。しかし、工場バイトは女性や学生でも働けます。

製品の仕分けや小さい製品の梱包などは、力がない人でもできるため、体力に自信がない女性でも働くことは可能です。仕事内容も単純で、簡単に覚えられるので学生でも難しくありません。

また、工場は24時間稼働しているところも多く、シフトの調整が利きやすいことから、部活やテストなどで忙しい高校生・大学生、家事や育児で大変な主婦の方でも働きやすい仕事といえます。

工場バイトのメリット

工場バイトには、主に下記の3つのメリットがあります。

  • 面倒なコミュニケーションが不要
  • 仕事が覚えやすい
  • シフトの融通がきく

それぞれ見ていきましょう。

面倒なコミュニケーションが不要

先ほども解説した通り、工場バイトでは面倒なコミュニケーションは必要ありません。仕事を覚えてしまえば、業務上でもほとんど会話をする必要はないでしょう。人見知りだから不安という人や、コミュニケーションがうまく取れず今までバイトが続かなかったという人でも安心して働けます。

仕事が覚えやすい

工場バイトは単純作業が多いので仕事が覚えやすく、すぐ仕事に馴染めます。中には、すぐに仕事が覚えられるのでほとんど研修がないというところもあるほど、簡単な仕事が多いです。複雑な作業をこなすのは自信がない、単純作業を黙々とやるのが好きという人は、工場バイトを検討してみてください。

シフトの融通がきく

工場バイトはほとんどがシフト制で、好きな時間にシフトを入れられる場合が多いです。職場によってシフトの条件は異なりますが、短時間でも長時間でも好きなようにシフトを組めるというところは少なくありません。

工場は24時間稼働をしているところもあるので、時給の高い夜間や早朝に一気に稼ぐという働き方も可能です。学業の合間に稼ぎたい学生や、家事や育児の合間に働きたい主婦にぴったりでしょう。

工場バイトのデメリット

工場バイトにはさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。

  • 慣れないうちは大変
  • 生活リズムが不規則になりがち
  • 作業が単調

デメリットも順番に見ていきましょう。

慣れないうちは大変

工場によっては狭いコミュニティー特有の結束感が有り、なかなか職場の雰囲気に馴染めない場合があります。

仕事自体に会話は必要ないけど休憩時間中の雰囲気が苦手という人は珍しくないでしょう。職場に馴染む努力は必要ですが、工場バイト自体は求人がたくさんありますので、どうしてもきつい場合は替えたほうが良いかもしれません。

生活リズムが不規則になりがち

高校生などの昼間に働く人にはあまり関係ありませんが、工場の夜勤で効率的に稼ぎたいという人は、生活リズムが不規則になりがちです。

特に、交代制という勤務形態を採用している場合は、3日間日勤で1日休んだ後、3日間夜勤で働いたりします。生活リズムが昼と夜でごちゃごちゃになってしまって体調を崩しやすくなったという例も珍しくありません。稼げても体調を崩してしまっては意味がないので、病気がちで体が弱い人には難しい働き方といえます。

作業が単調

これは人によって長所にもなりますが、作業が単調ですぐ飽きてしまうという理由で長続きしない方もいます。

ライン作業の場合、自分が手を休めると周りに迷惑をかけてしまう場合があるので、くり返し同じ作業をするのが苦手という人はおすすめできません。

工場バイトはきつい?実態を調査


募集要項の仕事内容の記載だけでは、いまいち働くイメージがつかないという人も多いでしょう。実際に働いてみたらイメージと違ったということも珍しくありません。
ここでは、工場バイトをよりイメージしやすくするために、実際に働いていた人の話を元に実態についてまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

朝礼

出勤後、朝礼を行います。朝礼では手順書の読みあわせや、作業の禁止事項の確認、「ヒヤリ・ハット」という過去に事故や事故になりそうだった出来事を共有したりします。

部署によってはラジオ体操などを行ったりすることもあるようです。

残業が多い

繁忙期は生産を上げるために機械を多く動かすので、それだけ残業を課されます。しっかり残業代は出すので稼げますが、理由がないと残業を断れなかったりする場合もあるため、仕事よりもプライベートを優先したい方には、繁忙期の工場バイトはあまりおすすめできません。

外国人労働者が多い

人手不足が深刻化している現状から、工場では外国人労働者が積極的に雇用されています。

周りが外国人だらけということも珍しくないです。

文化の違いで戸惑うかもしれませんが、外国人は日本に来てまでして働いているので意識が高く、真面目な人が多い傾向にあります。働きながら外国人の友人ができるかもしれません。

寒暖対策が必要かも

空調管理がある環境なら問題ありませんが、倉庫や工場では空調がないことも多いので、そういった環境の場合は寒暖対策が必要になります。また、食品工場では食品の鮮度を保つために工場全体がとても冷えているというケースもあるでしょう。職場の環境に合わせた寒暖対策を行うようにしてください。

匂いがきつい

食品会社だと工場内にガムやポテチの匂いが充満していることもあります。最初はいい匂いだと思っていても、働き続ける内にその匂いが嫌いになってしまったという人もいるようです。

その他、工業系では有機溶剤の匂いが苦手で仕事中は大変という人もいます。

また、防毒マスクの着用が会社で義務化されていた場合、体を動かす仕事だと呼吸がしづらく慣れるまでに時間がかかるという場合もあるようです。

喫煙率・ギャンブル率が多い

工場は喫煙をしている人やギャンブルをしている人が多い傾向にあり、休憩中に喫煙所でギャンブルの話で盛り上がっていることも珍しくありません。そのため、喫煙者でパチンコをやっている人はその話題ですぐに打ち解けられる可能性が高いでしょう。

しっかり休める

デスクワークだとパソコンが有れば仕事ができるので、休日でも急な仕事が入ったら仕事をしなければいけない場合もあります。工場勤務は機械がないと働けないので、休日は家にいても仕事の事を考えずしっかり休むことが可能です。繁忙期は残業でプライベートの時間が削られることもありますが、繁忙期でなければプライベートと仕事を割り切って働ける仕事といえるでしょう。

まとめ

「力仕事で大変なのでは」というマイナスなイメージを持たれがちな工場バイトですが、工業バイトといっても業種はたくさんあるので、自分の特徴に合った仕事を見つけられれば働きやすいでしょう。
工場バイトには、面倒なコミュニケーションが不要、仕事が覚えやすい、シフトの融通がきくといったメリットがあるため、コミュニケーションが苦手な人におすすめです。その他、集中力がある、体力があるといった人にも向いています。これらの特徴に合う人は、ぜひ工場バイトを検討してみてください。